8月15日(大会5日目)結果。早川/遠藤は何を残したのか。
昨日はIBCで解説をしていました。会場にいけず残念でしたが最後まで戦う姿に感銘をうけました。さて、試合の結果と私見です。
高橋/松友 (JPN)WR1 vs Vivian Kah Mun Hoo/Khe Wei WOON(MAS)WR15
21-16,18-21,21-9 W
ファイナルで勝利。2gameは奪われたもののファイナルゲームは前半からリードし落とせないセットをしっかり勝利。高橋のカバー力と的確な攻撃の質が後半良かったと思います。これでベスト4進出。ビックトーナメントで成績が出せなかった傾向がありますが今回はメンタルのバランスも良く金メダルもやはり期待大になってきた。いよいよ次が勝負、メダル確定へあと1つになりました。
奥原希望(JPN)WR1 vs BAE Yeon Ju(KOR)WR13
21-6,21-7 W
完璧すぎて何も書くことがない。ストロークの質、コントロールにおいて圧倒でした。2015SSF、2016全英オープン優勝した雰囲気を今回とても感じます。
表情も良く、彼女のいつものルーティーンで試合を展開できている。とても期待できると思います。
山口茜(JPN)WR10 vs INTNON (THA) WR4
21-19,21-16 W
ストーレトで撃破。予選リーグの試合運びとは一転、表情も動きもまるで別人となっていました。一方でINTANONは終盤で逆転されプレッシャーを感じてしまったと思います。いつも通り、自分の優位な形で展開ができず山口のスピードとアグレッシュブな展開に最後は対応できませんでした。山口はこれでベスト8進出、次は奥原と日本人対決となりました。
早川/遠藤(JPN)WR8 vs ELLIS/LANGRIDGE(ENG)WR22
219-21,17-21 L
腰の影響がなければ勝利していた試合内容。腰に注射を打って痛みを散らし挑んだ試合。1gameは終盤リードするも逆転負け、2gameも攻撃から糸口を掴むも後半、早川の腰の影響が響き最後は振り切られました。これで彼らの五輪が終わりました。予選リーグはベストに近いパフォーマンスで1位通過を果たし、メダルの可能性も計算できた。急性腰痛がなければ、、、、と考えると悔やんでも悔やみきれないと思います。少し先輩としと書くなら彼らは決してスタートから世界に通用するMDではなかったということ。ペアをスタートして最初の全日本選手権はベスト4。海外転戦するも格下に負けることも多々あった。成長させたのは間違いなく遠藤の『勝負にこだわる貪欲さ』だと思っています。早川は非常に有能な選手であったが、勝負へのこだわり、貪欲さという面では少し欠けていた部分があった。ある意味、遠藤が早川を本気にさせたと思っています。今回不運な形でベスト4は逃した2人でしたが間違いなく日本のMDの実力を世界に証明できたと思います。2004年に韓国からパクヘッドコーチを招聘し強化したがMDが一番世界に通用していなかった。少しずつ世界との差を縮めていった。今までのMDでは何か1ピース(デイフェンス、オフェンス、サーブ周りなど)足りないのは現状であった。彼らの完成度は全てにおいて世界トップレベル。最後は早川の涙が印象的でした。パートナーにも、今までサポートしてくれた人に申し訳ないと涙を流しながらインタビューに答えていました。遠藤は今回の五輪を振りかえって『今まで勝ったことのない相手に勝って、負けたことのない相手に負けた』と振り返った。
何事も競争があるところには成長がある。次世代へ繋ぐバトンだと思えば2020年東京五輪の舞台がある。そしてまた、彼らもここで得た経験が今後の糧となり財産となると思う。五輪は人を成長させ、また新たな課題を突きつけられるものでもある。また成長した姿でコートに戻ってきてほしいと思います。
0コメント